アズマネザサ
南野川ふれあいの森は、かつて雑木林だったところ。コナラやクヌギが多く林床にはササがはびこっていて、春から秋まで(ここ数年は冬も)主にこのササを刈る「下草刈り」を行っています。
笹は、アズマネザサという種類で漢字で書くと「東根笹」イネ科で学名では
Pleioblastus chino (Franch. et Sav.) Makino var. chino |
東日本の低山や丘陵地などに生えるごく普通種。日影でもどんどん勢力を拡大し、刈らないでおくと人の背丈を超えるほどまで伸びることもあり、大変ですが少しずつでも欠かさず刈ることで、明るい林の状態を保つことができるのです。
10月の活動日に異変に気がつきました。
笹の葉が、白くなっているものが多くあります。どんぐり広場で特に目立ちます。しかも、そんな変色した葉の近くには、細く長く、葉脈だけ残った葉がいくつもついています。
犯人見つけた!
今まで、下草刈りをしていてタケカレハ【チョウ目カレハガ科】は何度も出会ったことがありますが、これはそれほど葉を食害することはありません。なんだろうと思っていたところ、いつも活動中はブルーシートを広げて各自荷物を置いているのですが、私の紺のリュックの上に4匹も毛虫が!!!大きさは2センチほどですが、いかにもかぶれそうな毛が生えています。
どうやらこの毛虫の仕業のようです。タケノホソクロバ【チョウ目マダラガ科】の幼虫です。こんなに大発生したのは、初めてのような気がします。葉裏や枝の分岐部に作られた繭内で越冬し5月頃羽化。卵は一か所に数十個産みつけられて、孵化したては纏まって食害するようです。年2,3世代生まれるとか。今年は、暑い夏だったせいなのか、理由はわかりませんが、大発生ですね。
毒がありそうな姿のとおり、毛は毒を持ち、触れると痛くて発疹かゆみが生じます。脱皮殻や繭にも毛が残るようですので、これからのササ刈りはいつもにもまして、要注意です。軍手、長袖長ズボン必須です。
タケカレハ、こちらも毒があります。同じく注意です!