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野川はあも

「アオダイショウって何ですか?」

5月25日(土)は活動日でした。久しぶりに作ったカラー刷りのチラシを、近くの小学校で配布してもらったり、森の近くの家の郵便受けに入れさせていただいたりした効果か、その小学校の6年生男子3人が参加してくれました。彼らを含め大人が8人子どもが7人(しかも全員男子!)という多くの参加があり、とても楽しい気分で始まりました。

天気は少し雲多めの晴れ、暑くなるという天気予報通り、雲間から太陽が顔を見せると日差しは夏でした。

「おおっ!」

いつものように「はあもビンゴ」で観察タイム。見晴らし台から散策路方面に下っていると、「おおっ!」思わず声が出てしまいました。道脇に、ぬめっと湿った鈍い光のオリーブ色の肌…1m半ほどのアオダイショウでした。少し顔をあげて横目でこちらを見ていますが、動きません。なかなかかわいい目です。好きではないですが、今月に入って同じ個体かはわかりませんが、出会うのは3回目なので、割と冷静に観察している自分(笑)

少し離れたところにいた子どもたちに「アオダイショウがいるよ」と呼びました。アオダイショウの方も気配を察したか、草影に隠れてしまいましたが、少しまだ姿が見えます。「そこそこ」と男子諸君に教えてあげます。

と、一人の男子が「アオダイショウって何ですか?」と。

私にはこの一言は衝撃でした。私にはヘビ=アオダイショウというくらい一般的。でも考えてみれば、今の生活でそうそうヘビに出会うこともないですし、映像や言葉としてコブラやマムシ、アナコンダ!などは登場しても、アオダイショウはあまり見聞きしません。わかっていることとはいえ、この地域はすでに市街であり、私が子どもの頃出会ったアオダイショウとのいくつかの思い出は遠い昔‥さみしく感じると同時に、今ここでアオダイショウが生きていることが素晴らしいこと、ここをこのまま残していかなければと強く思ったのでした。

アオダイショウ、どんな蛇か調べてみました。日本全土にいて、日本の固有種です。森林や水辺、農地や公園など割と人の生活の近くに棲んでいます。肉食で、ネズミや鳥などを食べる昼行性です。お腹の両端に側稜(キール)があり、これを木に引っ掛けて垂直に上ることができるという木登りが得意なヘビなんですね。https://youtu.be/lXuRQD0tbp8?si=36kUof9gAAZbzWOk木登りの映像を見つけたので貼っておきます。(苦手な方は見ないでね)

繁殖期は、5,6月。まさに今!そして真夏に、朽木のうろや大きな石の下など湿った場所に大きさ7センチほどの卵を4~17個産むそうです。南野川ふれあいの森だとどこ辺りがよいのかな~寿命は10年ほど。意外と長生き。

ヘビ捕獲?!

さてさて、観察タイム後。子どもたちは「虫見つけに行っていいですか」というので、どうぞと送り出し、大人は下草刈りの作業を頑張っていたのですが、どうやら子どもたちはアオダイショウを見つけた模様。数人でヘビ捕獲に挑み始めました。アオダイショウは得意な木登りで樹上を移動している様ですが、子どもたちは虫取り網を持ち出し、大声であっちだこっちだと声を掛け合いながら挑んでいます。これも、ここならではの遊びだと耳だけそばだてて、鎌を動かしていたのですが、内心ヘビに、ごめんよ~つかまるなよ~とエールを送っておりました。20分ほど続いたでしょうか、結局捕獲ならずアオダイショウは無事に森のどこかへ逃げおおせたようです。

子どもたちのおかげで、なかなか楽しい活動日でした。今年はヘビ遭遇率が高いので、何かいいことあるかなあと期待しています(^^)/